WAVE治療(Water Vapor Energy Therapy:経尿道的水蒸気治療)は、前立腺肥大症(BPH)のための治療方法で、肥大した部分に水蒸気を注入し、水蒸気の熱を利用して前立腺を退縮させる低侵襲な治療方法です。
前立腺内に送り込まれる水蒸気は103℃ですが、体温で冷やされ水に戻ります。この時、発せられる熱エネルギーが肥大組織に影響し、細胞を壊します。壊死した細胞が1~3カ月をかけて自然に体内に吸収されることで、BPHの症状を和らげます。
WAVE治療(Water Vapor Energy Therapy:経尿道的水蒸気治療)は、前立腺肥大症(BPH)のための治療方法で、肥大した部分に水蒸気を注入し、水蒸気の熱を利用して前立腺を退縮させる低侵襲な治療方法です。
前立腺内に送り込まれる水蒸気は103℃ですが、体温で冷やされ水に戻ります。この時、発せられる熱エネルギーが肥大組織に影響し、細胞を壊します。壊死した細胞が1~3カ月をかけて自然に体内に吸収されることで、BPHの症状を和らげます。
WAVE治療は、水蒸気を生成する専用の装置を使用して、肥大した前立腺組織に直接水蒸気を注入します。
手術を始める前に麻酔を投与します。
麻酔の種類に関しては担当医にご確認ください。
まず始めに、WAVE治療専用機器を用いて、水蒸気を注入する治療箇所を特定します。
治療箇所を特定したら水蒸気を注入します。
患者様の前立腺の状態によって、水蒸気を注入する箇所や回数は異なります。
水蒸気を注入し終えたら尿道カテーテルを留置し手術は終了です。。
WAVE治療は、水蒸気の熱エネルギーを使用するため、前立腺組織の温度が上がり、浮腫(腫れ)を起こします。
尿道に浮腫がある間に閉尿にならないよう一定期間、尿道カテーテルを留置します。留置期間は患者様の症状や前立腺の状態によって異なるため、担当医によって検討されます。
WAVE治療にかかる費用は国民健康保険の一部負担金となるため、患者様の年齢や所得に応じて異なります。70歳未満で医療費の3割、70~74歳で2割、75歳以上で1割です(令和5年4月時点:一般所得者等の場合)。
高額療養費制度を利用するためには、事前に病院の窓口や各市町村の健康保険組合にご相談の上、所定の手続きを行う必要があります。
A>日本では行政の承認を2021年に取得しましたが、欧米では10年近い実績があり、治療の効果が保たれていることが示されている治療法です。
A>身体への負担が比較的少なく低侵襲であることから、合併症のリスクが高い患者様や高齢、認知機能障害など、術後の身体機能低下リスクが高い患者様が検討されます。
A>本治療のガイドラインでは、休薬が困難な場合は注意して施行すること、とされています。
A>本治療を行ったことによる新たな勃起障害は報告されていません。射精障害については逆行性射精(射精の際に精液が膀胱側に流れるもの)が約3%程度発生しますが、比較的低い発生頻度です。
A>治療が必要な肥大組織の形状や位置にもよりますが、大体10分程度です。なお、麻酔を含めた時間は、麻酔の種類により異なります。
A>局所麻酔、腰椎麻酔、全身麻酔いずれでも実施実績はありますが、患者様に適した麻酔方法を担当医が考慮します。
A>欧米では主に日帰り手術として確立されている治療です。日本でも日帰りで実施している施設もありますので、担当医にご相談ください。
A>水蒸気によって壊死した組織が体内に吸収され始めると、それに伴って症状の改善が見られます。組織の自然吸収は、患者様によって異なりますが術後数週間から1か月後から始まります。
A>米国で実施された臨床試験では、IPSSやQOLスコアといった症状の改善度合いを示す指標が5年後も持続していました。また、5年間の再手術率も4.4%と低い数値が報告されています。
A>肥大組織の自然吸収を待っている期間中は、薬の継続服用の指示が担当医からある場合があります。適切な投薬計画については担当医にご相談ください。
A>WAVE治療で主にみられる術後の合併症には、排尿時の痛みなどの排尿障害、血尿、精液に血が混じる血精液症などが含まれます。
A>はい。日本では2022年に保険適用を受けました。また、高額療養費制度の対象にもなります。