前立腺肥大症の新たな治療法
WAVE治療


WAVE治療(経尿道的水蒸気治療)とは?

WAVE治療(Water Vapor Energy Therapy:経尿道的水蒸気治療)は、前立腺肥大症(BPH)のための治療方法で、肥大した部分に水蒸気を注入し、水蒸気の熱を利用して前立腺を退縮させる低侵襲な治療方法です。

前立腺内に送り込まれる水蒸気は103℃ですが、体温で冷やされ水に戻ります。この時、発せられる熱エネルギーが肥大組織に影響し、細胞を壊します。壊死した細胞が1~3カ月をかけて自然に体内に吸収されることで、BPHの症状を和らげます。


WAVE治療の流れ

WAVE治療は、水蒸気を生成する専用の装置を使用して、肥大した前立腺組織に直接水蒸気を注入します。

1.麻酔

手術を始める前に麻酔を投与します。
麻酔の種類に関しては担当医にご確認ください。

2.治療箇所の特定

まず始めに、WAVE治療専用機器を用いて、水蒸気を注入する治療箇所を特定します。

3.水蒸気の注入

治療箇所を特定したら水蒸気を注入します。
患者様の前立腺の状態によって、水蒸気を注入する箇所や回数は異なります。

4.尿道カテーテルを留置

水蒸気を注入し終えたら尿道カテーテルを留置し手術は終了です。。


尿道カテーテルの留置について

WAVE治療は、水蒸気の熱エネルギーを使用するため、前立腺組織の温度が上がり、浮腫(腫れ)を起こします。
尿道に浮腫がある間に閉尿にならないよう一定期間、尿道カテーテルを留置します。留置期間は患者様の症状や前立腺の状態によって異なるため、担当医によって検討されます。

よくある質問


WAVE治療にかかる費用

WAVE治療にかかる費用は国民健康保険の一部負担金となるため、患者様の年齢や所得に応じて異なります。70歳未満で医療費の3割、70~74歳で2割、75歳以上で1割です(令和5年4月時点:一般所得者等の場合)。
高額療養費制度を利用するためには、事前に病院の窓口や各市町村の健康保険組合にご相談の上、所定の手続きを行う必要があります。